概観
7月第3週は、これまでのリーダー株の崩れが進み、モメンタムトレードに適したセットアップがほとんど見当たらない一週間だった。
今週はAMDとDELLを数回試したものの、機能しないと判断した時点でトレードを止めた。週間損益は個別株ポートフォリオに対して約-0.2%にとどまり、大きな損失を避けることができた。
QQQやSPYは10日・20日・50日移動平均線をすべて下回って週を終えている。金曜日にはギャップダウン後の反発が見られたが、現時点では新しい上昇トレンドの開始というより、ただのオーバーソールド・バウンス(売られすぎからの反発)と見ている。
過去の半導体・AI関連リーダーは高値から40〜50%近く下落しており、単なる通常の押し目ではなく、市場のリーダー構造そのものが変化している可能性を認識する必要がある。
今週のトレード
今週はAMDとDELLを数回試したが、明確なフォロースルーは得られなかった。
AMDでは反発の初動を狙ったものの、チョッピーな値動きが続き、DELLも良好な終値を付けた翌日に大きく反転した。
その後は新しい銘柄へ無理に乗り換えず、トレードを停止した。
結果として、週間損失は約-0.2%。セットアップが少なく、自分のトレードも機能していない環境で、損失を小さく抑えて週を終えられた。
現時点で新しい手法を試したり、無理にトレード回数を増やしたりする意図はない。自分が望む形のセットアップがほぼ存在しない以上、防御を優先する。
指数と市場環境
QQQ・SPY
QQQとSPYは、10日・20日・50日移動平均線を下回っている。とくにQQQは明確だ。


現在値が20日移動平均線の上にあるか下にあるかは、単純だが有効な環境判断の指標となる。短中期の主要移動平均線をすべて下回っている場合、基本的には以下の対応が必要になる。
- ポジションサイズを縮小する
- トレード頻度を落とす
- 新規エントリーの条件を厳しくする
自分のトレードが非常にうまくいっている場合は例外となるが、現時点では自身の成績も機能していないため、防御姿勢が妥当と判断している。
金曜日の反発
金曜日はギャップダウンで始まった後、日中に反発した。
しかし、現時点では売られすぎによる短期的な反発に見える。このような動きは「置いていかれるのではないか」というFOMOを誘発しやすい。
指数の反発そのものではなく、自分にとって有利なロケーションとリスク・リワードを持つセットアップがあるかを優先する。
半導体
半導体ETFのSMHは、6月9日の安値を割り込んで、終値で直近の安値を更新した。

この位置からアンダーカット&リクレイムが成立する可能性は残っている。ただし、価格が以前の安値を一時的に割ったという理由だけで、積極的に飛びつくつもりはない。
市場全体と半導体グループの両方が弱い中では、反発が起きても短期的なショートカバーで終わる可能性がある。買う場合には、リクレーム後の値動きとフォロースルーまで確認する必要がある。
市場内部とローテーション
NASDAQ 100構成銘柄のうち、50日移動平均線より上にある銘柄の割合は43%まで低下した。

4月の市場上昇以降、この割合は41%付近を明確には下回っていない。
NASDAQが上昇していた期間でも、この数値の最大値は66%程度にとどまっていた。市場全体が一斉に上昇していたのではなく、あるグループが下がると別のグループが上昇するローテーションが続いていたと考えられる。
このローテーションによって指数はレンジ内を維持してきたが、50日線上の銘柄割合が41%を割り、30%台まで低下する場合、指数の下落がより明確になる可能性がある。
キャピチュレーションへの考え
現時点では、押し目買いを続けている投資家がまだ多く、全面的な降伏状態には達していないと見ている。
個人的には、中途半端な押し目買いが続くよりも、一度期待が完全に打ち砕かれ、明確なキャピチュレーションが起きた後の反転の方が、モメンタムトレードには取り組みやすい。
過去の分かりやすい例としては、以下の局面がある。
- 2026年4月の反転
- 2025年春の関税ショック後
- 2024年8月の大底形成後
大きな修正の後には、個別株で非常に強い上昇トレンドが生まれた。
現在のAI・半導体関連には大幅な下落が起きているものの、市場全体として投資家が完全に降伏した状態にはまだ見えない。
ただし、「キャピチュレーションが来るまで何もしない」と固定するのではなく、市場が予想より早く反転する可能性も残しておく必要がある。
旧リーダーの下落
これまでの主要リーダーは、高値から大幅に下落している。
- SNDK:高値から-36%
- ALAB:高値から-42%
- NBIS:高値から-45%
- ARM:高値から-46%
- MRVL:高値から-46%
- AMD:高値から-21%
多くの旧リーダーが高値から半値近く下落していることは、通常の健全な押し目とは異なる。
以前と同じ銘柄が、そのまま同じリーダーシップを取り戻すことを前提にしてはいけない。まずは市場のゲームチェンジが起きている可能性を認識し、新しいリーダー候補が形成されるまで待つ必要がある。
AMDは半導体の中では比較的下落が小さく、引き続き最重要監視銘柄の一つ。ただし、現時点ですぐに資金を投入できる位置ではない。

ウォッチリスト
今週は、明確に買いたい銘柄がほとんどない。
DDOG
DDOGは金曜日、寄り付き後のモーニング・ウォッシュアウトで20日移動平均線付近まで下落し、そこから強く反発した。
20日移動平均線まで押してきたことで、伸びすぎた状態はある程度解消された。
狙う場合には、ウォッシュアウト後の反転を小さなポジションで試す形になる。
ただし、DDOG単体の形が維持されても、指数や市場全体がさらに下落すれば巻き込まれる可能性が高い。現在の位置から作るポジションは、市場の本格的な下落に耐えられるものではないため、積極性は低い。
サイバー・セキュリティは今の市場の中では明確にリーダーだが、4月のころのAIテーマと同様に考えてはならない。

CRWD
CRWDも、以前のピボット付近まで戻ってくれば押し目候補になる。
ただし、DDOGと同様、市場全体の弱さを考えると積極的に買いたいとは感じていない。

TWST
メディカル・バイオ関連の中では、TWSTが比較的良く見える。
金曜日には7月8日の安値を一時的に割った後、すぐに回復しており、$87.5にサポートがあると思われる。
一方で、以下のリスクがある。
- 流動性がやや低い
- バイオ固有のニュースリスクがある
- 8月3日に決算を控えている
チャート形状は候補になるが、こちらも現在の環境で無理にトレードする必要はない。

現在のポートフォリオ
現在の保有銘柄はFTNTとPANWの2銘柄。
FTNT
- ポジションサイズ:約2.8%
- 含み益:約+9%
サイバーセキュリティ株の中では比較的安定して推移している。現時点で売却や追加の予定はない。

PANW
- ポジションサイズ:約2.8%
- 含み益:+22%
358〜360ドル付近にレジスタンスがあり、この水準を超えると押し戻される動きが続いている。
今後、このレジスタンスを明確に上抜けられるかに注目する。
PANWも追加購入できる位置ではなく、現在の弱い環境で買い上がるつもりはない。

来週のスタンス
来週も基本的には防御姿勢を継続する。
現在の優先事項は利益を増やすことではなく、資金を失わないこと。セットアップが存在しない中で無理にトレードしても、損失とストレスを増やす可能性が高い。
一方、市場環境は1日で変化することがある。守備的であることと、市場観察を止めることは別。
以下の変化が起きた場合には、攻めへの切り替えを検討する。
- 指数が主要移動平均線を回復する
- 新しいリーダーグループが明確になる
- 複数の銘柄で反発系セットアップが機能する
- 自分の実弾トレードで利益になるケースが増える